電気設計とは

水処理プラント全体の電気設備に関わり、完成まで見届ける。

電気設計職は、水処理プラント全体の電気に関する積算・設計・試運転などに広く関わっていきます。案件の提案段階では、計画設計担当者や営業担当者、資材調達担当者とチームを組み、積算書の作成に取り組みます。案件受注後は、図面作成、各装置や制御盤などのメーカー、電気施工を担う工事会社、施工管理担当者などと直接連絡を取り、納品や施工をアシストします。

提案準備段階では、各自治体水道局などのお客様が提供する、仕様要求を確認し、要求を満たす電気・計装部分の検討や選定まで含めて行います。同時に、制御盤や計装機器などのメーカー、電気工事会社などに見積もりを依頼、案件の電気計装関連に必要なコストを積算します。

案件受注後は現地調査を経て、設計を開始します。設計は制御盤の外形図をはじめ電気の通り道を示す単線結線図、プラントの制御方法を記載した動作説明図、配線系統図、電気工事図など、いくつもの図面を作成します。各メーカーとの調整、社内の調整、施工が終わった後の試運転など、案件の受注作業から納品まで全体に関わっていきます。

仕事の魅力

関わる人たちと手を携えて得る、大きな喜び。

やはり、提案していた案件が受注できたときはとても嬉しいです。また、案件受注後の設計業務では、自分が設計した通りの製品や制御が出来上がって行く楽しさがあります。「思い通りに動いた!」「こんなことができるんだ!」と常に新たな発見と感動があります。個人的には、トラブルなく運ぶことができた案件はあまり記憶に残っておらず、困難を乗り越えて完成した案件はスキルを磨くと同時に大きな達成感を感じます。水処理プラントが完成したところを見届けられる瞬間は、何度味わっても嬉しいですね。

浄水場などは、ライフラインを形成する施設であり、安全や安定が優先されることが多いです。そのため、構造など根本的な部分の技術は既存の設備を踏襲したり、昔ながらの考え方を大事にする面があります。また近年では監視にインターネットやスマートフォンが導入されるなど、周辺技術には最新の設備も入り始めています。そのような環境において、初めて担当する業務も多く、先輩社員に教わったり、自分で考え抜いた末に辿り着いた設計がお客様に喜んで頂けることに大きなやりがいを感じています。

お客様を含めて関わる先が多い職種なので、コミュニケーションをしっかり取り、違う方向を向かないよう計らうのが大切です。その分、困難を乗り越えて成功を得た時には、ひとりでは得られない大きな喜びが得られます。

学生時代

活かせる学び

電気・電子回路設計の知識、制御に関する技術、電磁気学など、電気関連の学びは活かせていると思います。加えて、私の場合は化学系の学びも経験してきましたので、水質に関する内容、有機化学などの知識も仕事の助けになっていると思います。また、お客様を含め社内に対しても打合せやプレゼンをする機会が多いため、資料作成やプレゼンテーション等、表計算ソフトやプレゼンソフトを効率良く使用できるようにしておくことも仕事に活かせると思います。

就活を考えた際は環境破壊、地球温暖化や人口増加に伴う水不足の問題など、「21世紀は水の時代になる」と考えました。水処理メーカーの80年に渡る歴史にふさわしい技術の蓄積と実績があることも、水道機工に感じた魅力の1つです。

電気系の後輩に伝えたいのは、水道機工には若手に仕事を任せる風土があることです。私も2年目にはメイン担当で案件を任されていました。丸投げではなく、先輩や上司もしっかりフォローしてくれます。また、人を育てようという姿勢が強い会社でありながら、社員同士仲が良いのでとても仕事がしやすい環境です。「自分の学部とは接点がない」とは思わず、一度雰囲気を感じてみてください。